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スイーツディプロマ5級集中講座
 
パティスガストロノミー協会・スイーツディプロマ5級 一日集中講座

 

パティスガストロノミー協会が認定する資格 『スイーツディプロマ』。
食に関わる資格は多岐にわたりますが、“スイーツ”にスポットをあてた新たな資格ということで、現在メディアにおいても注目を集めています。この『スイーツディプロマ』とは、一体どんな資格なのでしょうか? 今回、スイーツディプロマの入り口となる、5級の一日集中講座にお邪魔し、その内容を取材させていただきました。

 

「スイーツが好き」「お菓子作りが得意」といった現状を、「菓子研究家」「スイーツジャーナリスト」という職にまで昇華させるには、まずパティスリーがどういうものかを知った上で、文化や歴史などを学び、自分の味覚で判断できる能力を身に付けることが大切だと言います。
5級講座では、パティスリーを知る上での基礎知識として、まずお菓子のカテゴリ分けを学びます。このカテゴリ分け、知っているようで実はよく理解できていなかった・・・ということにまず驚かされます。例えば、フランスのパティスリーで塩味のきいた惣菜系を表す“トレトゥール”。この商品がない店は、フランスでパティスリーとは呼べないそうなのですが、この言葉自体、恥ずかしながらはじめて知ることとなりました。

 

『スイーツディプロマ』では、言葉に惑わされない本物の知識を身に付け、さらに試食や食べ比べを行なうことで、自分自身の味覚で判断することを学びます。現在、製菓業界など食に携わっている方やお菓子教室経営者など、一歩先へ駒を進めた勉強を望む人も多く、受講者同士の交流も盛んとお聞きしました。

文化や歴史を学ぶ・・・というと何だか堅苦しいイメージですが、実際の講座はディスカッション形式のフランクな雰囲気。解説付きでいただくことができる、たくさんの試食も魅力的です。

 

以前、鈴木会長がおっしゃっていた『スイーツディプロマは未知数の資格』という言葉が示す通り、この資格を得たからすぐに「スイーツジャーナリスト」になれるという訳ではありません。ただ、これまで感じてきたスイーツの見方を、大きく変える“扉”であることだけは間違いなさそうです。

 

 
開催日
  2009年9月21日(祝)
講師
  パティスガストロノミー協会・鈴木博士会長、
スイーツディプロマ1級・松下さん、スイーツディプロマ1級・西條ニ美代さん
主催
  パティスガストロノミー協会
 
 
 
パティスガストロノミー協会主宰・鈴木会長。お菓子を含めた食文化全体を学び、食意識を高めるガストロミストの育成に力を注いでいます。

  一限目。まず好きなお菓子をひとつずつ挙げてもらうのですが、そのお菓子を国別に分けていくと、フランス菓子の多さに改めて驚かされます。

  続いて『ショートケーキ』の考察。自分が思い浮かべるショートケーキを絵に描き、共通点や異なる点を探っていきます。

 
 
人によって三角形や四角形、スポンジの層の数やクリームの絞り方が異なります。どの人にも共通しているのが「苺、スポンジ、生クリーム」の構成という点が興味深いところ。

  ショートケーキの資料。実は外観だけでその商品の特徴、はたまた職人の技術を推測することができます。生クリームやスポンジの色、構成など見方をレクチャー。

  フランスと日本ではショートケーキの概念が異なります。授業で例に挙げられたのは「カカオエット・パリ」のフランス人シェフ・ジェローム氏が考えるショートケーキ。

 
 
二限目は、スイーツディプロマ1級を取得している松下さんを講師に迎え、『お菓子のカテゴリ分け』を学びます。

  参考テキストは「ノリエット」永井シェフの著書。フランスパティスリーの姿を忠実に守っている店として紹介されています。

  お菓子のカテゴリで見落とされがちな“トレトゥール”。フランスにおいては、この商品がない店はパティスリーとは呼べません。

 
 
三限目はスイーツディプロマ1級の西條さんによる『生菓子の分類』と『東京スイーツの歴史』の講座。日本の洋菓子の基盤を作った方のお話など興味深いものがありました。

  たくさん勉強をした後は、お待ちかねの試食タイム! 両手にたくさんの試食を抱え、にこやかに登場したのは、パティス・ムードメーカーの三輪さんです。

  今回の試食は「ノリエット」から。お酒にも合うように塩見がきいたキッシュのほか、クロワッサンやブリオッシュが並びます。

 
 
トレトゥールやヴィエノワズリーでお腹を満たした後は、ひと口サイズのプチ・フール。アントルメもありました。

  マドレーヌやダックワーズなどの焼き菓子も。

  長野の果物加工メーカー・はなのみさんからジュースの差し入れもありました。

 
 
この講座は洋菓子業界に関わる人にとって基盤となる内容が多く、TFOODSスタッフをはじめ、はなのみの営業担当・小宮さんも受講されていました。

  たくさんの試食は食べる前に撮影される方も多かったです。受講者さんの熱心な様子が伝わります。

  5級認定書です。この基礎知識をもって、次のステップへ進みます。今後はデモやテイスティング、講座を通し、味覚の育成、お菓子への理解力を深めていきます。

 

鈴木博士会長

パティスガストロノミー協会主宰・鈴木博士氏

 

スイス「コバ製菓学校」で学んだ後、スイス、フランス・アルザス、パリの洋菓子店で修行。 先代の跡を継ぎ、祐天寺「スヰング洋菓子店」経営のかたわら、洋菓子をはじめとする講習会講師として活動。 2006年パティスガストロノミー協会を開設。現在は、食に興味ある方とプロを結ぶ会員制ネットワークとして、 食に関するグローバルな内容の講習会を展開。手で作ることの素晴らしさ、工業製品でない本物のおいしさを伝える活動を行なっている。

 

 パティスガストロノミー協会

HP : http://www.patis-swing.net/

 

 

 

 

 

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