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和泉光一シェフ講習会・大阪編
和泉光一シェフ
Sweets Please 講習会 <大阪編>

 

小松崎喜美子さんが主催する Sweets Please が、初めて大阪で講習会を行なうと聞き、早速取材にお邪魔しました。 今回講師に招かれたのは、関西圏・愛媛県の出身で、Sweets Pleaseとゆかりも深い和泉光一シェフ。 第一部は少人数制の実習形式、第二部は菓子3品のデモンストレーションという二部構成で行なわれました。

 

第一部・実習形式の講習会では、シェフのスペシャリテである「タルト・スリジェ」を教えていただきました。
「タルト・スリジェ」は、以前行なわれたクリスマス講習会でも教えていただいた、グリオットとピスタチオの焼き菓子です。 クリスマス講習会では大人っぽいプチガトー仕立てでしたが、今回はホールタイプ。雰囲気も食感もずいぶん違い、大変興味深かったです。 また、今回の目玉として挙げられるのは、デモだけではない実習形式ということです。メモするだけではなく、その場で実際に手を動かすことで、発見する部分も多かったのではないでしょうか。Sweets Pleaseならではの試みですよね。

 

後半の第二部は菓子3品のデモンストレーション。「ケイク黒糖」と「フィナンシェ」、そして新作の「ヴェリーヌ・ピニャコラーダ」。 独自の配合と製法で作る「ケイク黒糖」は、できるだけ生地にストレスを与えず、焼いて熟成させるようなイメージを大切にしていると言います。 パウンドケーキという言葉のイメージをくつがえす食感、そして、エスプレッソの香りとともに感じる黒糖のコクのある味わいは絶妙です。

 

今回は焼き菓子中心の内容でしたが、シェフが以前出版した本『主張する生地』というタイトルから読み取れるように、生地に関する考え方にはゆるぎない信念が感じられました。 店舗経営をする上で、その売り上げが重要な位置を占めるという焼き菓子。シェフが提案する“主張する焼き菓子”と、実習体験を存分に堪能した大阪講習会でした。

 

 
開催日
  2009年9月6日(日) <第一部>10:00〜13:30、<第二部>14:30〜18:00
講師
  和泉光一シェフ
主催
  Sweets Please」 小松崎喜美子さん
会場
  大阪 「アトリエ・イグレック」
 
 
 
Sweets Pleaseを主催している小松崎喜美子さんもは実は関西出身です。お客様の声に応えて、初の大阪開催となりました。

  大阪講習会は初の実習形式。第一部では和泉シェフのスペシャリテ「タルト・スリジェ」を作ります。サポートは畑佐さんです。

  実習は16名限定ということで、自由に前にでてシェフの作業を見ることができます。間近で作業を見られるのは貴重です。

 
 
実習はシェフのデモンストレーションからはじまります。ポイントや注意点など交えながら進められます。

  デモを見本に実際の作業開始。まずはクレームパティシエール。これを知ればいろんなお菓子に応用がききます。

  シェフの配合では薄力粉を使わないため、ホイッパーを使うことができます。

 
 
薄力粉入りの配合でホイッパーを使うとグルテンが出てしまうため、その場合はヘラを使うのが良いそう。

  パートブリゼの上にクレームダマンドピスターシュを絞り、シロップ漬けのチェリーを配置。

  絞り方にも個性がでます。シェフも各テーブルをまわり、指導中。

 
 
しばらく焼きこんだ後、一度オーブンから出し、シュトロイゼルを散らします。

  シェフが作った「タルト・スリジェ」。飴細工用の砂糖・パラチニットでチェリーをコーティングし、センターに飾っています。

  カット面はこのような感じ。ピスタチオの鮮やかなグリーンに真っ赤なチェリーが映えます。

 
 
第二部は菓子3品のデモンストレーション。こちらもかなり間近でシェフの技を見ることができました。

  ケイク黒糖の工程。味が出やすそうで出にくいのが黒糖の難しさ・・・ということで、エスプレッソの香りと合わせることで、黒糖の香りを引き立てる工夫をしています。

  ケイク黒糖」、手前は春の花の蜂蜜を使った「フィナンシェ」。シェフ曰く“半熟フィナンシェ”と呼んでいる一品で、口の中で溶けていくようなじんわり感が味わえます。

 
 
そしてシェフの新作「ヴェリーヌ・ピニャコラーダ」。パイナップルのラム煮とハーブティージュレ、アナナ&ココのクレームの構成です。

  皿盛りデザートに添えられたソルベ。パイナップルとバジル、ミントを使った清涼感のある味わいです。

  かなり溶けやすいため、シェフ自らお客様にサーブ。「おかわり希望の方は手を挙げてくださ〜い」なんてサービスも。楽しい一幕でした。

 

和泉光一シェフ

和泉光一シェフ

 

1970年愛媛県生まれ。
日本菓子専門学校卒業後「成城アルプス」入店。 7年間の勤務後、大阪「花とお菓子の工房フランシーズ」を経て、 2000年「サロン・ド・テ・スリジェ」へ。シェフパティシエとして活躍。
2006年WPTCでは日本キャプテンを務め、チーム総合第2位、チョコレートピエス部門優勝。 2008年WPTCでは味覚部門担当として参加、チーム総合第2位、チョコレートピエス部門優勝、ベストプレゼンタシオン部門優勝など受賞歴多数。
現在は、技術指導のため日本各地を飛び回っている。

 

 

 

 

 

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