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中川シェフ&和泉シェフ コラボ講習会
 
「キャロリーヌ」中川シェフ&「サロン・ド・テ・スリジェ」和泉シェフ コラボ講習会

 

人と食をつなぐ会員制ネットワーク、パティスガストロミー協会 主催の講習会に参加しました。

今回のテーマは 『おいしい生地 〜伝統と革新のルセット』。

講師に「キャロリーヌ」中川二郎シェフと「サロン・ド・テ・スリジェ」和泉光一シェフを迎え、

それぞれのシェフが考える、生地のおいしさを追求したルセットを紹介いただきました。

 

中川シェフは伝統的なベルギーのお菓子「ミゼラブル」や「タルティーヌ・リュッス」、「マノン」の3品、

和泉シェフはアルザス地方に昔から伝わる伝統菓子「クグロフ」、「ティセ」の2品。

伝統というベースを保ちながらも、それぞれのシェフが独自の視点で変化をつけたルセットには、

中川シェフの真骨頂であるバタークリームのおいしさの秘訣や、

和泉シェフの得意とするチョコレートに関する知識が、随所に盛り込まれた内容となりました。

 

今回お二人のレシピで使われたオリーブオイルスプレッドも、

“バターの代替品”という肩書きが下り、新しい材料として受け入れられつつあるようです。

テーマにもなっている『伝統と革新』というフレーズは、ルセットだけではなく材料や道具にも言えること。

TFOODSも向き合わなければいけないテーマですね。

中川シェフの「おいしいと思えるものをつくるためには、柔軟性が必要」という言葉が心に残る講習会でした。

 

 
開催日
  2008年10月8日(水)
講師
  キャロリーヌ」 中川二郎シェフ、「サロン・ド・テ・スリジェ」 和泉光一シェフ
主催
  パティスガストロミー協会
会場
  ドーバー洋酒貿易梶@講習会場
 
 
 
講習会はベルギーの伝統的なお菓子「ミゼラブル」からはじまります。中川シェフがベルギーに行った際、その美味しさに魅了されたお菓子だそうです。

  ビスキュイ・ダッコワーズの生地は、前日に焼いておいたものを使用することでスカッとした食感に。アーモンドが決め手となる生地なので、良い素材を選ぶことも重要です。

  クレーム・オ・ブールにはキャロリーヌ風アクセントとしてドライの杏をプラス。通常牛乳を使うアングレーズにミネラルウォーターを使うことで、キレのあるさっぱりしたあと味に。

 
 
アーモンドの生地となめらかなバタークリームの「ミゼラブル」。バタークリームには乳化をうながすオリーブオイルスプレッドが加わることで、コクも生まれました。

  中川シェフの「タルティーヌ・リュッス」デモの一場面。これもベルギーのお菓子です。パートには甜菜糖が使われているのですが、味以外に甜菜糖を使った理由がありました。  

「北方圏に位置するベルギーではサトウキビより甜菜がポピュラー。

お菓子が生まれた土地ならではの材料を使っているのもポイントですね」とパティス・鈴木会長。

 
 
リンゴのコンポートとカルバドスが香るクリームをパートでサンドした「タルティーヌ・リュッス」(左)。バジルのパートサブレにフレッシュチーズとホワイトチョコのフロマージュをプチフールに仕上げた「マノン」(右)。

  和泉シェフはアルザスの伝統的な焼き菓子「クグロフ」を紹介いただきました。シェフ曰く「粉は少なめ、フルーツの量が多い配合で、最後は生地を3日ほどねかせ、熟成させることでおいしくなる生地です」   オリーブオイルスプレッドは型にも塗りますが、生地に使うことでエージレスを使わず酸化を防ぐことができるのだそうです。
 
 
「クグロフ・オ・ショコラ」。ミックスフルーツ漬けで使うダークラムは、ディロンのトレヴューラムVSOPがお気に入りとのことで、オススメされていました。

  「ティセ」のガナッシュの工程。オリーブオイルスプレッドを使うことで、キャラメルのようなしなやかさが。BOSCHのハンディブレンダーも作業に欠かせないマストアイテムです。

  マジパンローマッセから作るパン・ドゥ・ジェーヌ・ショコラの生地に、ジャンドゥーヤをブレンドしたガナッシュとアプリコットコンフィをあわせた「ティセ」。
 
 
パティスガストロノミー協会の講習会はお楽しみもいっぱいです。珈琲専門家によるお菓子と珈琲のマリアージュが楽しめたほか、今回は「ビゴの店」のパンが振舞われました。

  サプライズゲストで藤森二郎シェフご本人が登場! グリーンオリーブのパンは、オリーブオイルスプレッドにあわせてこの日のために焼いてくれたそうです。このサプライズに会場からも歓声があがりました。

  講習会のテーマ『おいしい生地〜伝統と革新のルセット』を通じて、生地に対するお二人の探究心がうかがえる一日となりました。
 

オリーブオイルスプレッド

オリーブオイルスプレッド

 

シャウル・イーガー博士が開発したスプレッド状のオリーブオイル。 ギリシャ産のエクストラバージン・オリーブオイルを使用し、非水素添加製法により人工のトランス脂肪酸を含まないナチュラルな仕上がり。

スプレッド状に加工しているため、バターやショートニングに似た特性を持ち、バターやマーガリンの代替品としてそのままパンなどに塗るのはもちろんのこと、 ケーキやパイ生地・パン生地の練り込み、加熱調理のための油の代わりにも。

 

 

▼ クローズアップ特集  >イーガー / オリーブオイルスプレッド

 

 
パティスガストロノミー協会

パティスガストロノミー協会

 

食に興味のある方、とりわけ実際に作ることが好きな方と

プロとを結ぶ会員制ネットワークとして発足した『パティス・ガストロノミー協会』。

小冊子「patis」や「食の講座」を通して、手で作ることのすばらしさ、

工業製品でない本物のおいしさを伝えるため、活動しています。

 

 

▼ パティスガストロノミー協会HP  http://www.patis-swing.net/

 

 

 

 

 

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