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第17回クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー日本国内予選
2019年3月20日・21日、第17回クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー日本国内予選決勝大会が東京製菓学校(東京・高田馬場)にて行われました。

2年に一度の開催となるクープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーは、従来、世界大会の翌年に次大会の国内予選を実施しておりました。しかし今回より、選出後のトレーニング期間を十分に設ける為、開催時期を1年前倒しして世界大会と同年に国内予選を開催することになりました。

今回の応募テーマは「Discovery(発見)」。こちらのテーマを基に、2月下旬に行われた一次審査を通過した19名の選手たちは、A部門(アントルメ・ショコラ、アメ細工)、B部門(アシエット・デセール、チョコレート細工)、C部門(アントルメ・グラッセ、氷彫刻)の3部門に分かれて、各部門の優勝と日本代表の座を目指して予選決勝の競技に挑みました。

国内予選の結果は、翌日の3月22日に在日フランス大使公邸にて発表となりました。第17回クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー日本国内予選決勝大会の結果は以下の通りです。

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【 A部門 (アントルメ・ショコラ、アメ細工) 】
■ 金賞 : 塚田 悠也 (東海調理製菓専門学校)
■ 銀賞 : 木竜 成年 (株式会社シュゼット・ホールディングス)
■ 銅賞 : 永宗 喜昭 (二葉製菓学校)

【 B部門 (アシエット・デセール、チョコレート細工) 】
■ 金賞 : 原田 誠也 (株式会社クラブハリエ)
■ 銀賞 : 籏 雅典 (株式会社アクアイグニス)
■ 銅賞 : 高橋 萌 (インターコンチネンタル東京ベイ)

【 C部門 (アントルメ・グラッセ、氷彫刻) 】
■ 金賞 : 赤羽目 健悟 (株式会社帝国ホテル)
■ 銀賞 : 宮ア 龍 (エルダンジュNAGOYA)
■ 銅賞 : 該当者なし
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各部門で優勝した3選手は、前回大会に引き続き団長を務める五十嵐宏氏(パティスリー ラ・ローズ・ジャポネ)と共に、2021年1月にフランス・リヨンで開催される世界大会に向けて準備を重ねていきます。今回より国内予選の実施が1年前倒しとなったことで、準備期間が約21ヶ月間に延長されました。

日々の業務と並行して日本代表チームとしてのトレーニングを続けることは心身ともに大変なことではありますが、歴代選手からなるワーキンググループによる指導のもと、着実に練習を積み重ねて行けば7大会ぶりとなる待望の優勝も不可能ではありません。いよいよ決定した新生日本代表チームの今後の活躍に期待が寄せられます。
A部門 「アントルメ・ショコラ、アメ細工」入賞者
金賞 塚田 悠也(東海調理製菓専門学校)
A部門金賞を受賞した塚田選手のテーマは『ルーペの実の小さな世界』。ピエスモンテの中央が大きなルーペになっており、ルーペ越しに翼の生えた妖精の姿が見えるという幻想的な世界観を表現。規定サイズのギリギリまで高さを調整した渾身の作。アントルメ・ショコラは、タイノリにバイベ・ラクテとP125を合わせたムースをメインに、グアナラのクレームとバナナのコンポートがセンターに配置されています。形状はピエスモンテと同じくルーペ型。
銀賞 木竜 成年(株式会社シュゼット・ホールディングス)
A部門銀賞の木竜選手は、海賊をモチーフにした作品。大きな錨に跨る海賊、鮮やかな尾の鳥、波しぶきなどをアメ細工で制作。波状の凹凸が特徴的なアントルメ・ショコラは、マンジャリとグアナラのムースがメイン。飾りはピエスモンテとリンクしたデザイン。
銅賞 永宗 喜昭(二葉製菓学校)
『chemistry(化学)』をテーマに顕微鏡のピエスモンテを制作したA部門銅賞の永宗選手。ボディ中央に取り付けられた花とリボンが印象的。ステージの上に乗せられているアントルメ・ショコラは、マカエのムースにオレンジやプラリネなどを組み合わせています。
B部門 「アシェット・デセール、チョコレート細工」入賞者
金賞 原田 誠也(株式会社クラブハリエ)
B部門金賞の原田選手は『Pirate(海賊)』がテーマ。朽ちた質感をチョコレートで見事に表現。鬼のような形相で望遠鏡をのぞき込む海賊の表情から原田選手の気迫が感じられる力強いピエスモンテです。海賊帽をモチーフにしたアシエット・デセールは、メレンゲの器の中に、P125のパルフェ、金柑のマルムラード、グラニテ・ショコラ、オレンジのエスプーマなどのパーツを閉じ込めた作品。皿にはピストレ・ショコラで“PIRATE”の文字が描かれています。
銀賞 籏 雅典(株式会社アクアイグニス)
カカオポッドを片手に持ったゴリラのピエスモンテを作成したB部門銀賞の籏選手。今にも動き出しそうな迫力のある作品。アシエット・デセールは、ミルクチョコレートの筒の中に、金柑のクレーム、生姜のソルベ、シークワーサーのエスプーマなどが入れられています。
銅賞 高橋 萌(インターコンチネンタル東京ベイ)
B部門銅賞の高橋選手は『エジプトの発見』をテーマに、古代エジプトの女神“バステト”のピエスモンテを制作。ピラミッド型に成形されたアシエット・デセールは、カライブのムース、アプリコットと柚子のジュレ、ウフ・ア・ラ・ネージュなどのパーツから構成。
C部門 「アントルメ・グラッセ、氷彫刻」入賞者
金賞 赤羽目 健悟(株式会社帝国ホテル)
C部門金賞の赤羽目選手のテーマは『Mermaid discovery』。海中を交差する二人のマーメイドの姿を氷彫刻で制作。限られた時間の中で細かな鱗模様まで彫り込んだ赤羽目選手の高い技術力が窺える作品です。アントルメ・グラッセは、ライム風味のミルクジェラートをメインに、イチゴのソルベ、キャラメル・サレのグラス、オレンジのコンフィチュールなどのパーツで構成。断面の格子模様が美しく、アメ細工の飾りと合わせて華やかな仕上がり。
銀賞 宮ア 龍(エルダンジュNAGOYA)
C部門銀賞の宮ア選手は『新世界発見』をテーマに冒険者を氷彫刻で制作。肩に乗ったサルの姿が愛らしく、愉快な雰囲気を演出しています。アントルメ・グラッセは、牛乳のグラス、ピスタチオのグラス、赤いフルーツのソルベなどをロール状に成形しています。
A部門 決勝大会進出者 (五十音順)※入賞者を除く
小川 真敬(パティスリーラ・ローズ・ジャポネ)
菅原 聡倫(株式会社スタジオ・シュゼット)
高橋 教導(パティスリー ブリーズ)
畑田 洋志(中沢乳業株式会社)
的場 勇志(パティスリー ナチュール・シロモト)
三田 正樹(にいがた食育・保育専門学校えぷろん)
安ア 正平(株式会社山の上ホテル)
B部門 決勝大会進出者 (五十音順)※入賞者を除く
安積 研二(オーベルジュ・ド・リル サッポロ)
山本 和希(株式会社 菓子工房みずほ)
山本 健太郎(株式会社ニューオータニ)
C部門 決勝大会進出者 (五十音順)※入賞者を除く
片岡 孝二(株式会社クラブハリエ)
写真提供 / クープ・デュ・モンド日本実行委員会
クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー
クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー
1989年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)の称号をもつガブリエル・パイアソン氏と、フランスのトップチョコレートメーカー・ヴァローナ社によって設立された、世界を代表するパティスリーコンクール。開催は2年に1度行われ、世界20か国以上から各国の予選を勝ち抜いたパティシエたちが、「アメ細工、アントルメ・ショコラ」、「チョコレート細工、アシエット・デセール」、「氷彫刻、アントルメ・グラッセ」の3部門の競技で、世界の頂点を目指して腕を競い合います。

クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー(日本サイト)
http://www.cdmp-japan.jp
クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー(本選サイト)
http://www.cmpatisserie.com
ヴァローナ
ヴァローナ(VALRHONA)社について
1922年フランス、ローヌ地方の菓子職人が創業。 カカオの品種や産地別に分類した商品をいちはやく展開した世界トップクラスのチョコレートメーカー。 超一流洋菓子店、レストラン、ホテルご用達の製菓材料であり、個性的な商品構成は、 その商品名が時にケーキやドリンクの名前にも付けられるほどの存在感です。 2007年には、フランスに次いで世界で2校目になるショコラの専門技術学校を、東京に設立。 さまざまな研修プログラムが用意されている。

ヴァローナ・ジャポン
http://www.valrhona.co.jp/
ヴァローナ オンライン・ブティック
http://boutique.valrhona.co.jp
エコール・ヴァローナ 東京
http://www.valrhona.co.jp/ecole/
 
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