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フィリップ・リゴロ氏 特別講習会
フィリップ・リゴロ氏 特別講習会
フィリップ・リゴロ氏と講習会作品
「フィリップ・リゴロ氏と講習会作品」
世界トップクラスのパティシエたちから圧倒的な支持を集める、フランスのチョコレートメーカー・ヴァローナ社が年に1回のみ主催するプロユーザー向けの大規模な特別講習会に参加してきました。
今回のシェフは、2007年にM.O.F. (フランス最優秀職人章)を受勲し、2008年にはフランスの「シェフ・オブ・ザ・イヤー」にも輝いた、現在のフランスを代表するパティシエの一人、フィリップ・リゴロ氏。

今回の講習会では全6製品を紹介し、どの製品もヴァローナ社特有の個性あるカカオの風味やヴァローナ社の製品でしか作ることができないレシピなど、驚きと発見のある講習会となりました。
内容としては、リゴロ氏が2010年に自分の店をオープンさせたこともあり、毎日作ることを想定し道具の種類をあまり使わずに製造できるお菓子など、実際にお店で実践できることなどを盛り込んだデモンストレーションとなりました。

今回は、特に印象深い仕上がりだった「キャラメリア・エキゾチック」・「タルトレット・ショコラ・P125」・「ドゥスール・アヌシー」の3製品をご紹介させていただきます。
キャラメリア・エキゾチック
「キャラメリア・エキゾチック」
「キャラメリア・エキゾチック」
9月に発売されたばかりの「キャラメリア36%」を使用した作品。 生地にライムの表皮を使った「ビスキュイ・アマンド・シトロン・ヴェール」、センターには南国フルーツを使ったエキゾチック風味の「クレーム・ブリュレ・エキゾチック」、アングレーズソースをベースにキャラメリアを使用した「ムース・ショコラ・キャラメリア」の組み合わせ。片栗粉を使用した「グラサージュ・キャラメル」を薄くかけて仕上げました。
濃厚で滑らかなキャラメル風味と南国フルーツの酸味のバランスが非常によく、まろやかに口の中で溶けていき食べ飽きない味です。
リゴロ氏いわく、この「キャラメリア・エキゾチック」を考えるにあたって苦労されたそうで、元々キャラメリア36%はキャラメルとカカオがバランスよく配合された製品で、チョコレート自体が完成された味のため、合わせる食材について悩んだそうです。 さまざまな食材を試食して、徐々に味のインスピレーションを膨らませた結果、キャラメリアに負けない力強さを持つ南国フルーツにたどり着き、このレシピを完成させたそうです。
タルトレット・ショコラ・P125
「タルトレット・ショコラ・P125」
「タルトレット・ショコラ・P125」
この「タルトレット・ショコラ・P125」はヴァローナ社が独自に開発した油脂分と固形分の比率を逆転させたチョコレート「P125 クール・ド・グアナラ」を使用して作られており、今までのタルトショコラとは違い、ショコラ以外にも使用出来るというP125の特性を生かした製品です。
生地にP125とカソナードを使い食感とカカオの風味を生かした「シュトルーゼル・P125」、極上の滑らかさとカカオのインパクトある風味を生かした「クレムー・P125」、ペクチンを使って作られた瑞々しくもカカオ感じる「ジュレ・P125」の3種類のパーツで構成された非常にシンプルなレシピで構成されています。
クレムーショコラは、口に入れた瞬間インパクトあるビター感が広がり、スッと溶けるような滑らかさが感じられます。またセンターには、チョコを使用したジュレが忍ばせてあり、非常にみずみずしさが感じられました。 濃厚なショコラの味わいとみずみずしいジュレの繊細さの両方を感じさせる仕上がりで、豊かなチョコレートの香りと極上の滑らかさを贅沢に楽しむことができるケーキでした。
チョコレート好きの方には、たまらない一品であることは間違いありません。
※「P125」の「P」はPuissance(フランス語で、強さ、パワーの意)の「P」。カカオのパワーを125%生かせるという意味です。
ドゥスール・アヌシー
「ドゥスール・アヌシー」
その他にもヴァローナ・クーゲルブラックを使い可愛いロリポップスタイルに仕上げた「ドゥスール・アヌシー」など様々な製品を試食し、日本人では考えつかないような味の組み合わせや仕上げ方法など、さすがM.O.F.を受勲されたシェフならではの感性を感じることができるお菓子を体験することができました。

今回の講習会を通じて、リゴロ氏のお菓子に対する考えや姿勢、そして今後フランスのパティスリー界を牽引していく1人のパティシエとしての情熱を感じることができた充実1日でした。
Philippe RIGOLLOT(フィリップ・リゴロ)
Philippe RIGOLLOT(フィリップ・リゴロ)
1991年、パティスリー「Lenôtreルノートル」に入店。素材に対する探究心と、絶え間ない研究を続けるルノートルの世界に魅了され、「専門性の高さを常に待ち続けたい」というフィリップ・リゴロの根底に流れるパティシエとしての流儀が形成されました。
1998年、レストラン「Le Pré Catalanル・プレ・カトラン」(ミシュラン1つ星、フランス・パリ)にシェフ・パティシエとして迎えられ、これまでブティックに向けられていた彼の豊かな才能は、レストラン・デザートの世界へと歩み出し、翌年には同店がミシュラン2つ星に昇格し彼のデザートも高く評価されます。
2000年、レストラン「Picピック」(ミシュラン2つ星、フランス・ヴァランス)のシェフ・パティシエとして迎えられ、料理長アン・ソフィー・ピックの全幅の信頼を受け、デザート部門のすべてを任されます。精力的な活動を続けた氏は、2005年、世界を代表する製菓大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー(フランス・リヨン)」に出場。プラザ・アテネ(フランス・パリ)のシェフ・パティシエであるクリストフ・ミシャラクとともにフランスに優勝の栄冠をもたらしました。
2007年には、レストラン「Picピック」がミシュラン3つ星に昇格。
そして同年12月に氏は、M.O.F.(Meilleur Ouvrier de France:フランス最優秀職人賞)を受勲します。
さらに、2008年にはフランスで「シェフ・オブ・ザ・イヤー」に輝き、更なる飛躍を目指す自身の熱い思いが具現化されていく時代に入ります。
その想いを、2010年、フランス・アヌシーのオートサヴォワに「Pâtisserie Philippe Rigollot」として現実のものとしました。 パリの小さなパティスリーで、研修生として働き出した頃から、自身のブティックを構えるという長年の夢を実現させました。
現在のパティスリー時代を代表する一人のパティシエとして流行を生み出していくフィリップ・リゴロ。彼は後世の育成にも惜しまない努力を注ぐことでパティスリーの世界を進化させ続けています。

フィリップ・リゴロ氏ホームページ
http://philipperigollot.com/
ヴァローナ
ヴァローナ(VALRHONA)社について
1922年フランス、ローヌ地方の菓子職人が創業。 カカオの品種や産地別に分類した商品をいちはやく展開した世界トップクラスのチョコレートメーカー。 超一流洋菓子店、レストラン、ホテルご用達の製菓材料であり、個性的な商品構成は、 その商品名が時にケーキやドリンクの名前にも付けられるほどの存在感です。 2007年には、フランスに次いで世界で2校目になるショコラの専門技術学校を、東京に設立。 さまざまな研修プログラムが用意されている。

ヴァローナ・ジャポン
http://www.valrhona.co.jp/
エコール・ヴァローナ 東京
http://www.valrhona.co.jp/ja/valrhonacontent/ecolevalrhonatokyo.htm
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