東京・東向島の駅前にある和菓子店「菓子遍路 一哲」の第7回手作り和菓子教室レポートです。
第6回の模様は、こちらから。
地域の方々と交流をするために始めた和菓子教室、季節に合わせたお菓子を作る講座は、今回で7回目を迎えました。店舗の厨房、駅前の飲食店、など場所を変えながら開催され、今回は曳舟駅近くの文化センターでの開催でした。
今回のお品書きは以下の4種類。
・「芋きんとん」
・練切り製「りんご」
・ういろう製「柿」
・黄な粉すはま製「栗」
芋きんとんは、出身地である高知から土佐金時芋を取り寄せ、蒸し芋にし、茹でた卵黄と白餡、水あめでかたさを調整した秋の味覚。中餡は小豆餡で、茶巾絞りにて仕上げました。
練切り製「りんご」は、薄黄色に着色した練切餡に新引粉を少量揉み込み、小豆餡を包みます。りんごの形を手で整え、布巾を用い、窪みをつけます。朱色を筆で引くようにして塗り、茎茶を軸に見立てて仕上げます。
ういろう製「柿」は、柿色に染めた外郎生地で白餡を包みます。手で柿の形に整えます。指の腹から側面を器用に使って柿らしい曲線を描きます。挽茶色の練切で柿の葉を作り、外郎製柿にのせ、ヒダ模様を押して仕上げます。
黄な粉すはま製「栗」は、寒梅粉、上白糖、食塩を混ぜ合わせた中に熱湯を加え、素早く混合し、黄な粉と上白糖を混ぜ合わせたものを加えてもみこんでいきます。この作業は、最後にデモンストレーションで見せて頂きましたが、少量でも結構な力仕事でした。栗の形に整え、ヘラを入れ、ケシの実で仕上げます。
回を重ねるごとに、参加者が増え、早めに申し込まないと満員になってしまう人気の講座となりました。今回は、墨田区の広報担当の方も取材にいらして、地域貢献・地域交流としての位置付けも高まりました。スカイツリーの近くということもあり、今後は、外国人観光客向けのイベント開催も計画しているようです。1歩1歩、着実に前へ進み、次なるステップを目指し、継続することは、業態に関わらず、様々なシーンで活用できる試みなのでは、と感じました。
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