東京・東向島の駅前にある和菓子店「菓子遍路 一哲」の第6回手作り和菓子教室レポートです。
第5回の模様は、こちらから。
地域の方々と交流をするために始めた和菓子教室、季節に合わせたお菓子を作る講座は、今回で6回目を迎えました。店舗の厨房、駅前の飲食店、など場所を変えながら開催され、今回は中学校の家庭科室という好立地でした。
今回のお品書きは以下の4種類。
・あんみつ
・練切り製「とんぼ」
・練切り・羊羹製「あさがお」
あんみつは、寒天、黒蜜、赤えんどう、求肥を事前にお店で手作りしたものを用意。各々の配合と工程の説明があり、和菓子屋さんが作るあんみつの奥深さを知りました。
練切り製「とんぼ」は、練切り餡の説明があり、事前に用意された餡を使用しました。まず、白生地を丸め、手のひらにのせ、丸くのばし、小さく丸めた青色生地をのせ、白生地の上で丁寧にぼかしを入れていきます。
2色の練切りをただ貼り合わせるだけでは、ぼかすことができず、指先を上手に使って丁寧に白と青をなじませていきます。小さな子どもたちの小さな指先が案外この作業に向いているようで、うまくぼかしを入れていたのが印象的でした。
ぼかした面を下にして小豆餡を包み(何度も受講されている方は包餡もとても上手です)左手をくるくると回しながら小豆餡が出ないように包み終えたら、とんぼの焼印を押します。
通常は、バーナーを使って焼印を熱して、焦げ目をつけるようにとんぼの印をつけていきますが、人数が多いことや安全の面を考えて、シナモンパウダーにつけて押す、という方法がとられました。
この方法は、目から鱗で、焼印を押したいという素材が、練切りのようなやわらかくくぼみができやすい素材であれば、他のお菓子でも応用できるなぁと思いました。
練切り・羊羹製「あさがお」は、小豆餡を練切り餡白生地で包み、桃色に染めた羊羹をつけて、作業台へ羊羹部分を下にして押し付け、しばらく固めます。
台から、そーっとはがし、無地(透明)の寒天を角切りにしたもの、緑の羊羹で小さな葉っぱを抜いたもので飾り仕上げます。
回を重ねるごとに、受講者の数も増え、今回は満員でお断りするケースもあったとか。また、場所を提供してくださる方やアドバイスして下さる方も多く、長く続けていきたい、長く続けてほしい、という双方の想いが感じられる講座でした。
|