バレンタインに続きTFOODS主催の講習会、今回は、「タルト」がテーマ。ドゥマール社のシルフォーム・タルトを使って、夏~初秋のタルトを教えて頂きました。
真夏日が続く東京・渋谷の会場には、新幹線を使って遠路はるばるお越し頂いた方も。基本のタルト生地やクリームについてもしっかり学べた半日でした。
「タルトレット・モンブラン・ア・ロアンジュ」は、センターにサバトンのオレンジラメルを忍ばせたクレーム・パティシエールベースのムース。そして、仕上げの
モンブランクリーム(クレーム・マロン)は、サバトン・マロンクリーム240g1缶を上手に使ったカルピスバターと合わせたシンプルな味わい。
「タルト・ポワール・モデルヌ」は、ビデカ・プチポワール缶を使った洋ナシのタルト。ポワールのタルトというと、半割になってシロップに浸かった洋梨を薄くスライス
してクレーム・ダマンドの上に並べて・・・というものを想像しがちですが、このモデルヌ、は、斬新なフォルムで「あっ」と思わせる仕上がり。シロップ、オードヴィー、
レモン、バニラでマリネし、ゼラチンで固め、上面に飾りました。アーモンドペーストのムース、仕上げにシュトロイゼルを使う、など、手法は、今時のフランス菓子、
コンクールや雑誌に載るスタイルで、受講者の皆さんにも大変刺激になっているように感じました。
「タルトレット・フィグ」は、トルコ産のセミドライフィグを使用しましたが、この使い方がとても贅沢で驚きの連続でした。イチジクは、2ツ割にし、中の粒粒だけを
取り出して使用します。合わせたピューレはフランボワーズ。レモンで酸味をきかせ、フランボワーズの種の粒々か、イチジクの粒々か、食べる人の想像をかきたてる
逸品です。仕上げは、ムラング・スイスで、キメの細かいメレンゲを仕込み、バーナーでうっすらと焼き色をつけて仕上げました。
「タルト・パッション・フランボワーズ」は、カルピスバターたっぷりのクレーム・パッションを絞った酸味が際立つ1品。フレッシュのフランボワーズを飾り、
夏の装いにぴったりの仕上がりでした。
上村氏の講習に欠かせない、基本のキーワードは、「パート・サブレ」「クレーム・パティシエール」「クレーム・フランジパーヌ」。
仕込みやすい、伸ばしやすい、焼成しやすいサブレ生地は、受講者のみなさんのマストレシピになったことと思います。
WPTCというお菓子のワールドカップが行われた直後のアメリカ帰りにも関わらず、緻密な理論、かつ、MOFはじめ各国シェフ話も交えたお話、
WPTCの秘話など最新のワールドワイドな話に皆さん楽しまれた半日でした。
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