Sweets Pleaseの講習会レポート、2010年6月は、東京・高幡不動の名店「パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ」の藤生義治シェフが登場。日本のパティスリー界、第1世代のおひとりとして、
業界の礎を築かれたシェフ。ご自身のお店にはフランスの伝統菓子をはじめ、多岐に渡る様々なお菓子に取り組んでいらっしゃいます。その中でも今回は、
近年シェフが力を入れていらっしゃるというコンフィズリーに焦点を当て、伝統的な焼き菓子2点に、コンフィズリー5点という盛沢山の内容となりました。
ガトーバスクは、トラディッショナルなプレーンタイプ。お店では、アレンジしたもので、マロンやクリームチーズのテイストも扱っているとのこと。
ソシソンは、筆者も製菓学校時代にシェフから習った思い出のお菓子ですが、100年以上前のレシピを皆目見当のつかないところから配合だけを辿って
世に送り出したという逸話の、シンプルながら奥の深い焼き菓子です。
コンフィズリーは、5品もデモンストレーションしてくださりました。転化糖で作る現代風のギモーヴ。仕込みが現代風であると
同時にトックブランシュを使い、材料も革新されていました。
ボンボン・ペクチンは、元々ペクチンで作っていた配合をシェフが作業性や仕上がりの面でゼラチンに変更したそうですが、元の配合を作ったフランス人シェフに
「我々、日本人にはこちらの方が会うようだ」ときちんとお断りをした、というお話を伺いました。
フォンダンキャンディは、果物に見立てた見た目の可愛らしいコンフィズリー。今回はバナナをデモして頂きましたが、イチゴやメロン、ブドウも作って
いるそうです。ヌガーモンテリマールは、コーヒー味に仕上げ、飽きのこないテイストでした。
ボンボンフィユテアマンドは、材料がシンプルなだけに
飴の温度や引くタイミングに技術が必要なお菓子でした。次々に仕上がるお菓子とシェフの綺麗な仕事ぶりと美しい手さばきに、メモをとるより、ついつい作業に見とれて
しまった時間が長かった方も多かったのではないでしょうか。充実の半日講習でした。
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