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ブルーノ・ルデルフ氏講習会
ル・コルドン・ブルー主任教授 ブルーノ・ルデルフ氏
ボワロン特別講習会

 

ボワロン社製品を使った秋向け商品開発の講習会に参加しました。

講師はル・コルドン・ブルー神戸校で主任教授を務めるブルーノ・ルデルフ氏。2007年ショコラティエ・コンフィズリ部門においてM.O.F(フランス最優秀職人賞)受賞している大変著名な方です。

この技術講習会では合計7品をデモンストレーション。どの商品もボワロン社製品が使われています(写真キャプションではわかりやすいよう太字表示)。なかには弊社で扱っていない商品もあり、新たな発見が多かったです。

 

印象が強かったのが、コクテルカライブオロムを使った「アントルメ・カライブ」(写真一番下)です。

パインとココナッツ、ライムにラム酒を加えたコクテルカライブオロムは、ルデルフ氏曰く『魔法のピューレ』。 この製品は淡いグリーンをしていますが、今回クレムーに仕上げる工程で加熱をすると黄色に変わります。これはパイナップルに含まれる酵素が熱によって変化する現象で、パイナップルがたっぷり含まれていること、そしてピューレを煮詰めていないということを意味します。ボワロン社の特殊な低温殺菌製法により実現したオリジナル商品の一つです。

完成した「アントルメ・カライブ」は、ショコラムースのまろやかさにコクテルカライブオロムで作ったクレムーの酸味、さらに薄く仕込まれたコクテルカライブオロムの冷たいクーリーが嬉しい驚きを与えてくれます。

 

また、独自の世界観を表現できるグラスデザート「ヴェリーヌ」は、これからますます需要が広がる商品です。

講習会ではオレンジとショコラの組み合わせを紹介。オレンジアメールを使ったジュレにはコアントローを少量使いましたが、オレンジアメールは香りがしっかりしているため、「本当はオレンジリキュールは入れなくてもいいんだけれど」とのこと。フレッシュオレンジの香りに加え、ジュレやシュトロイゼルの食感のバランスが魅力的な一品でした。

 

朝の9時半から夕方5時過ぎまでの長丁場で、レポートしきれないほど盛りだくさんの内容でした。フルーツ単品ピューレのほか、オリジナルミックスピューレも販売するなど、ボワロン社製品の間口に広さを実感することができました。

 

 
開催日
  2009年6月30日(火)
講師
  ル・コルドン・ブルー主任教授 ブルーノ・ルデルフ氏
主催
  ボワロン社
協賛
  バリーカレボー社、日仏商事株式会社
会場
  日本洋菓子協会 講習会会場
 
 
 
今回はボワロン社製品の良さをより認知いただくための講習会です。指導はブルーノ・ル・デルフ氏とボワロン社セールスプロモーター担当者。

  通訳&司会進行はドゥマール社の上村究氏。フレキシパンやシルパットなどドゥマール社製品は作品を作る上で欠かせない道具です。

  ボワロン社製品は低温殺菌製法により色合いが綺麗にでるのが特徴です。これはクランベリーグリオットピューレという新商品を使用。

 
 
サファイヤをイメージした「ケーク・グリオット・アマンド」。グリオットコンフィを練りこんだ生地にグリオットグラサージュの輝きが美しい一品。

  ミュールピューレのパートドフリュイを絞っている様子。どの作業でも、デポジッターがヘビロテで使用されていたのが印象的でした。

  「ミュール・サラザン」の土台はそば粉を使ったアパレイユ。キリッと塩味のきいたサブレとミュールの酸味がマッチした香ばしい焼き菓子。

 
 
シェフがM.O.Fを受賞した際のモチーフは“蝶”。そのため蝶型はたくさんお持ちだそうです。コンフィズリーのアクセントに使います。

  生姜キャラメル、デリスマングエピセ(マンゴと生姜のピューレ)のパートドフリュイ、ザクザクのチョコをあわせたコンフィズリートリオ。

  次は冷菓子。ペカンナッツのムラングにフレーズマント(苺とレモンとミントのピューレ)のソルベ、ペカンナッツのパルフェを重ねます。

 
 
軽い食感のペカンナッツムラングを側面に貼り「ミニヴァシュラン」完成。ヴァシュランはソルベとメレンゲの組合せが基本なのだそうです。

  ヴェリーヌを仕上げていきます。ペクチンを使ったなめらかなチョコのジュレの上に薄いミルクチョコの板をのせ、仕切りを作ります。

  さらにシュトロイゼル、オレンジクレムー、オレンジアメールのジュレを充填。ショコラとオレンジのフレッシュ感が心地よい「ヴェリーヌ」完成。

 
 
シェフのお菓子に欠かせないフールドセル。この独特の結晶が食べたときの印象に大きく影響します。多めに思い切って使うのがポイント。

  その際たる例がキャラメルです。新商品の濃縮果汁ピューレ・シトロンコンサントレを使ったキャラメルシトロンはバー状にカット。

  「バール・ショコラテ・シトロン・アマンド」。しっかりした甘さがあるチョコバーと鮮烈な酸味がきいたキャラメルシトロンのコンフィズリー。

 
 
最後はアントルメ。ショコラグラサージュは配合にもこだわりが。美しさはもちろん美味しさを追求した仕上がり。ナパージュヌートル使用。

  「アントルメ・カライブ」カット面。コクテルカライブオロム(パインとココナッツとライムのピューレ)を使ったクーリーとクレムーがアクセントに。

  ココナッツをまぶしたチョコを飾り「アントルメ・カライブ」完成。まろやかなショコラムースにパインの爽やかな清涼感を組み合わせた一品。

 
使用した材料など
 
 

ボワロン冷凍デリスコクテルカライブオロム
 
ボワロン冷凍オレンジ・エ・オレンジアメール
 
ボワロン冷凍ホールグリオット
パイナップル、ココナッツ、ライムに砂糖とラム酒を加えたボワロン社オリジナルのミックスピューレ。「アントルメ・カライブ」で使用。

  「ヴェリーヌ」のオレンジジュレで使用したピューレです。苦味の強いスペイン産オレンジアメールと甘味のあるオレンジをブレンド。

  「ケーク・グリオット・アマンド」ではグリオットコンフィに使用。爽やかな酸味があり、ビスキュイに混ぜ込むなど焼き菓子・生菓子に活躍。
 
 

フルール・ド・ゲランド
 
カカオバリー/ピストール・ガーナ40
 
ペクチンLM-SN-325
塩の華とよばれる純度の高い海塩。ビスキュイ、シュトロイゼル、キャラメルなどあらゆるパーツで欠くことのできないアイテムです。

  ガーナの産地限定カカオ豆を使用し、キャラメルの風味とヘーゼルの香りを思わせる仕上がり。「ヴェリーヌ」や「アントルメ・カライブ」に使用。

  「ヴェリーヌ」のショコラジュレで使用。グラスデザートは固める必要がないため、ペクチンを使ってなめらかさを追求。
 

ブルーノ・ルデルフ氏

ブルーノ・ルデルフ氏

 

ノルマンディー・アヴランシュ出身。15歳でフランス職人同業者組合に入り、フランス各地のパティスリーで修行を積む。1990〜1997年には、優れた技術・豊かな経験を備えた菓子職人だけに与えられる「コンパニオン(組合員)」の認定を受ける。技術指導者として、1998年ル・コルドン・ブルー代官山校にてシェフ・パティシエとして勤務。2004年には同神戸校製菓・製パン主任教授に就任。現在に至る。2007年ショコラティエ・コンフィズリ部門においてM.O.F(フランス最優秀職人賞)受賞。

 

 

 

ボワロン社

ボワロン社について

 

 ボワロン社とは

1942年にフランス・アルディッシュ県に設立された、冷凍フルーツ加工の老舗メーカー。 フルーツの名産地として知られるローヌ渓谷に自社工場を構え、世界各国の厳選したフルーツを空輸・加工している。

 

 ボワロン社のこだわり

冷凍ピューレやクーリーはフレッシュフルーツを約85℃で急速加熱後、20℃まで急速冷却する“フラッシュパストゥリザシオン”という低温殺菌製法が採用されている。フルーツを煮詰めないので風味が損なわれにくい利点がある。

 

TFOOD.COM取り扱いボワロン社製品

 

 

 

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