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「サロン・ド・テ・スリジェ」 和泉光一シェフ バレンタイン講習会
   
 

バレンタイン目前の1月に、ショコラのスペシャリテである「サロン・ド・テ・スリジェ」の和泉光一シェフを講師に招き、濃縮果汁・濃縮エキス「トックブランシュ」を使ったチョコレート講習会を行ないました。

和泉シェフ曰く、濃縮果汁のトックブランシュを使用するポイントは“洋酒・リキュールの併用”とのこと。
アルザスアルザマンドというオードヴィのアーモンドリキュールを使った『ボンボン・アルザマンド・エ・アブリコ』は、中心にトックブランシュ・アプリコットを使ったジュレを忍ばせ、力強い香りの立つ一品に仕上げました。 そのほか、レモンティーをイメージした『アールグレイシトロンベール』や、まろやかなホワイトチョコレートにカシスの香りが広がる『ロンダン』などをご紹介。トックブランシュの使い方のイメージが広がる内容となりました。

当日はトックブランシュの試飲、カカオバリー社の産地限定カカオ豆を使ったチョコレートの試食も行い、お客様に材料の味を直接味わっていただきました。

2時間という短い時間でしたが、最後はバレンタインにちなんだピエスモンテをご披露いただき、会場にキュートな華を添えていただきました。ピエスには、今回の講習会をナビゲートくださったパティスガストロノミー協会の“Patis”の文字があしらわれています。

今後もTFOODS主催の講習会では、材料が持つ特性や味を知ってもらい、お菓子をかたち作る輪郭や骨格をイメージいただければと思っています。

 
開催日
  2009年1月29日(木)
講師
  「サロン・ド・テ・スリジェ」 和泉光一シェフ
協力
  パティスガストロノミー協会
協賛
  ドーバー洋酒貿易梶A日仏商事株式会社、株式会社ボレイ、オレゴンインポート
会場
  ドーバー洋酒貿易梶@講習会場
 
 
 
今回使用したチョコレートはカカオバリー社。WPTCでも使ったというピストール・ガーナ40は他の素材を引き立てるバランスの良さがチョイスの決め手とのこと。   チョコレートの型は全てにおいてシンプル志向という和泉シェフ。チョコ用色素はカカオバターに溶かし、エアブラシを使って表面に工夫を施します。

  シリコンマットをクローバー型のパンチで抜き、その上からピストレをかけた様子。仕上がりの表面にクローバーの模様を浮かび上がらせます。
 
 
チョコレートの美しいツヤはテンパリングで決まると言います。アクリル用ドライヤー、電子レンジは温度調整で大変便利な道具だそうです。   和泉シェフは常に2本は用意するというBOSCHコードレスハンディブレンダー。手早く正確な温度を測定できる赤外線温度計も、作業に欠かせない重要なアイテムです。

  テンパリングしたチョコレートを型に流し、ギターシートをひいた上に戻します。こうすることでチョコレートを無駄にせず使うことができます。
 
 
日本では薄いコーティングが好まれるそうが、フランスなどでは厚みのあるコーティングが一般的とのこと。チョコレートの嗜好は国民性によっても大きく異なるのがわかります。

  今回のレシピにはすべて濃縮果汁・濃縮エキス「トックブランシュ」を使用。当日はその中からアールグレイアプリコットの試飲を行ないました。

  センターのガナッシュは、口に入れた瞬間ブチュッと崩れる固さが好みとのこと。不安定になりやすいが、乳化しやすいオリーブスプレッドを使うことで、ぷるぷるの食感に。

 
 
ギターシートをかぶせた後、ヘラを使って一気に空気を抜き、底面をフラットにします。お店では24時間かけてゆっくり固めていくそうです。

  「一緒にやってみましょう!」とアシスタントスタッフさんも挑戦。このほか、お客様も前に出て実際の作業を体験していただきました。   「ボンボン・アルザマンド・エ・アブリコ」(写真手前)、「アールグレイシトロンベール」(写真奥)。艶やかな輝きに目を奪われます。

 
 
これはホワイトチョコレートとトックブランシュ・カシスを乳化させた際の一場面。オリーブスプレッドを入れることで一気にツヤが出ます。

  角セルクルなどに流し、固めたものがこちら。ひと口サイズにカットします。

  チョコレートフォークを使ってチョコレートを絡めます。チョコレートは、程よい苦味と酸味のあるカカオバリー/ピストールサンドマング70
 
 
粉糖とフルーツパウダーを混ぜてまぶします。フルーツパウダーにはTFOODSで人気がある、100%天然素材の「ナチュリフルーツパウダー」を使用。

  丸太や蒔という意味をもつ「ロンダン」。デモではトックブランシュのカシスを使いましたが、フレーズフランボワーズ、そのほかの濃縮果汁でアレンジも可能です。   最後はバレンタインにちなんだピエスをご披露いただきました。約2時間という短時間でしたが、集中した内容の講習会となりました。
 
講師紹介
     
和泉光一シェフ  

「サロン・ド・テ・スリジェ」 和泉光一シェフ

 

1970年8月12日愛媛県生まれ。日本菓子専門学校卒業後「成城アルプス」入店。 7年間の勤務後、大阪「花とお菓子の工房フランシーズ」を経て、2000年「サロン・ド・テ・スリジェ」へ。 第10回内海杯コンクール クープ・ド・フランス日本代表予選優勝、2004年クープ・ド・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー国内予選など受賞多数。 2008年開催WPTCでは味覚部門担当として参加、チーム総合第2位。

 
使用した材料や道具
 
 

BOSCHハンディブレンダー
 
カスタム/赤外線放射温度計
 
DGFギターシート100枚
空気を含ませず攪拌できる構造が、チョコレートの製作現場で非常に重宝されています。

  チョコレートの美しくつややかな仕上がりを左右する温度。手軽でありながら正確な温度を測定できます。

  チョコレートの加工用プラスティックシート。今回の講習会でも登場の多い道具でした。
 
 

トックブランシュ アールグレイ
 
アルザス・アルザマンド
 
ナチュリ/クランベリーパウダー
レモンティーをイメージした「アールグレイシトロンベール」で使用。トックブランシュは全12種類の豊富なラインナップが魅力です。

  「ボンボン・アルザマンド・エ・アブリコ」で使用したヴォルフベルジェール社のビターアーモンドリキュール。力強い香りと余韻が特徴です。

  添加物を一切含まない100%天然のクランベリーパウダー。「ロンダン」の仕上げで粉糖と混ぜて使いました。
 
 

カカオバリー/ピストール・ガーナ
 
カカオバリー/ピストール・ブランサタン
 
イーガー/オリーブオイルスプレッド・プレーン
カカオバリーの産地限定シリーズのミルクチョコレート。口の中で広がる強いキャラメルの風味とヘーゼルナッツの香りが特徴。和泉シェフも国際大会で使用した一品です。

  カカオバリー社のベーシックなホワイトチョコレートです。作業性も良く、なめらかな仕上がりに。

  IOOC(国際オリーブオイル協議会)の厳しい検査をパスしたエクストラバージンオリーブオイルを使用。チョコレートの乳化に有効な材料として注目されています。

 

 

 

 

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